家計の支出を抑えるために様々な節約方法を試みても「毎月の支出がなかなか減らせなくなってきたなぁ」という悩みを抱えている人は少なくないでしょう。
私自身、固定費の見直しが終わり変動費の改善に着手してからしばらくの間、思うように支出を減らすことができずに苦労した経験があります。
しかし、ミニマリズムの考え方を紹介するYouTubeとの出会いをきっかけに、自分の家の中のモノの多さに気づかされ、ミニマリズムを暮らしに取り入れて少しずつモノを手放していったことで生活がシンプルになり自然と毎月の支出を抑えられるようになりました。
また、家の中のモノが少なくなったことで今の自分が大切にしたいモノや本当に必要なモノが明確になったことで、モノが多い時よりも充実した日々を送れていると実感しています。
そこでこの記事では、誰でも簡単に日常生活にミニマリズムを取り入れられるよう、ミニマリズムの考え方から実践方法までまとめて解説します。
この記事を読めば「ミニマリズムを活用した家計改善の方法」が全てわかります。
ミニマリズムは「不要なモノの最小化と必要なモノの最大化」で人生を豊かにすること
はじめに、ミニマリズムとは「不要なモノの最小化と必要なモノの最大化」で人生を豊かにすることを目的としています。
元々ミニマリズムとは、芸術の分野で「最小限の要素で表現する様式」として生まれ、そこからライフスタイルへと応用された考え方です。
ライフスタイルにおけるミニマリズムは「余計なモノを削ぎ落として本質的に大事なモノに集中すること」と解釈されています。
また、最近では広く認知されるようになりましたが、ミニマリズムを日常生活で実践し、必要最低限のモノで暮らす人々をミニマリストと呼びます。

YouTubeやSNSで家具や家電が一切ない部屋で生活する人たちを見たことあるけど、あれを実践するってこと…?

彼らのようにあらゆるモノを手放さなくてもミニマリズムを手軽に日常生活に取り入れることは可能です。
なぜならミニマリズムとは「モノを減らすこと」そのものを目的にしているのではなく、「自分にとって必要なモノ・大事なことを最大化する」ために無駄なモノを最小化する手段の一つにすぎないからです。
ミニマリズムの本質的な目的は「快適で心豊かな生活を実現すること」であり、モノを最小化することで得られたお金を「自分にとって必要なモノ」に投資できるようになれば人生をより豊かにできます。
ミニマリズムのそうした本質的な目的に着目すると、家計改善とミニマリズムは親和性が高く積極的に取り入れたい考え方なのです。
「モノが多い」家は「無駄な支出が多い」家計である
私が今回ミニマリズムを生活に取り入れることをおすすめする理由として、「モノが多い家は無駄な支出が多い家計である」という事実があるからです。

「ミニマリズム」や「部屋の片付け」関連の書籍で ”家計管理とモノの量には深い関係がある ”と良く目にするけどこの2つはどのように関係しあっているの?

それには人がモノを増やしてしまう「3つの行動心理」が大きく関わっています。
1つずつ紹介していきます!
1.空間充填の法則
人がモノを増やしてしまう行動心理の一つに「空間充填の法則」が挙げられますが、この法則には「パーキンソンの法則」が深く関わってるのではじめに紹介します。
パーキンソンの法則とは…
イギリスの学者であるシリル・ノースコート・パーキンソン氏が著書で提唱した人間心理の法則で、以下の5つの法則があります。
・第一法則:”仕事は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する”
・第二法則:”支出は、収入の額に達するまで膨張する”
・第三法則:”公務員や組織のスタッフは、仕事量に関わらず膨張していく”
・第四法則:”委員会のメンバーが増えるほど意思決定は遅く、非効率になる”
・第五法則:”組織の予算や計画の議論は、重要性の低い小さな項目ほど長時間議論される”
このパーキンソンの法則のうち、第二法則 ”支出は、収入の額に達するまで膨張する” を「モノ」や「空間」に応用した考え方が空間充填の法則になります。
つまり、空間充填の法則とは「モノは空いた収納スペースを埋め尽くすまで増えていく」という現象を指します。

空間充填の法則の具体例は、「モノをしまう場所がなくなったから新しい収納ケースを購入したが、その収納ケースをいっぱいにするためにまた新たなものが増えてしまう」といった行動がこの法則に当てはまります。
新しい収納ケースを購入するとその購入費で自らのお金を減らすことになります。
さらに、余った収納スペースを埋めたいという人間の心理作用により、不要なモノまで収納ケースの余白にしまい込んでしまうことで、収納スペースを広げたつもりが結果的に「不要なモノの温床」となってしまいます。
これが空間充填の法則の恐ろしい点であり、モノが多くなることで支出も多くなる要因の一つです。
2.ディドロ効果
人がモノを増やしてしまう行動心理の2つ目は「ディドロ効果」です。
ディドロ効果とは…
フランスの哲学者であるドゥニ・ディドロ氏が著書で提唱した心理作用の一つで、
「ひとつの新しいモノが、連鎖的に他の消費を引き起こす心理作用」を指します。
新しいモノを1つ購入すると、新しいモノとその他の古いモノの不一致が気になってしまったり、自分の持ち物の水準を揃えたくなってしまう人間の心理作用を表すものです。

「新しい靴を買ったらこれに合う服やアクセサリーも買わないと」「良いテーブルを買ったらイスやその他のインテリアも合わせないとなぁ」という日常の行動が代表的な例です。
この人間の心理作用によって、一つモノの購入のみに抑えられずどんどん持ち物が増えてしまうのがディドロ効果の特徴です。
3.欠乏マインド
人がモノを増やしてしまう行動心理の3つ目は「欠乏マインド」です。
欠乏マインドとは…
心理学者のセンディル・ムッライナタンとエルダー・シャフィールの著書「欠乏の行動経済学」で提唱された心理作用の一つで、「自分に足りていない・すぐに必要だ」と常に感じてしまう人間の心理作用を指します。
私たちの暮らす社会は「資本主義経済」のもとで活動しているため、多くの企業が「消費者にモノを買わせる」ために人間の行動を研究し広告をばら撒いています。
また日常生活においては、企業の広告だけでなくInstagramなどのSNSからも数え切れないほどの情報を受信できてしまう環境にあります。
それらの情報を目にすることで、今の自分の家・生活と見ず知らずの他人のきらびやかな生活を比べてしまうことで「欠乏マインド」が働き、知らず知らずのうちにモノを増やしてしまいます。
欠乏マインドの恐ろしい点は、欠乏を感じることで注意力や認知能力を低下させてしまい、非合理的な行動を引き起こしてしまうという点です。

人間の欲求には際限がないのでさらにモノが欲しくなるという負のサイクルが形成されてしまい、ローンを組み借金してまで高いものを購入してしまう最悪のケースにも発展しかねません。
モノを減らすためには「足るを知り、見分ける力を身につけること」が一番の近道
モノを減らすためには、「足るを知り、見分ける力を身につけること」が非常に重要となります。
日々の生活において、人間の心理作用と資本主義経済社会の仕組みにより私たちの家の中にはどんどんモノが増えていく一方、人はそれに満足するどころか次々とモノを欲しがってしまうということはこれまで述べてきました。
この負のサイクルから脱出するためには、
①「足るを知ること」 → ②「見分ける力を身につける」
この2つに取り組む必要があります。
「足るを知る」とは「今あるものに満足し必要以上を求めないこと」
「足るを知る」とは、中国の思想家の老子が「道徳経」の中で述べた「知足者富」に由来します。
「知足者富」とは、”足るを知る者は富む”を表した言葉で、自分が持っているものに満足し必要以上に求めないことが大切であることを意味しています。
私たちは多くのものに囲まれて生活していますが、日常生活を送るにあたり必要なモノの数は100個にも満たない、とも言われています。(アメリカのミニマリズムの実践者であるデイヴ・ブルーノの「100Things challenge」参照)

家族構成などにより数は変動しますが、認知心理学においても150個前後が快適に扱える上限だとする意見もあります。
(※認知心理学とは、「人間の心の動きを「情報処理」の観点から研究する心理学の一分野)
つまりこれらの数を超えるものは、生活において十分に活用できていないだけでなく、生きていく上で必須のモノではない、ということです。
あなたは、すでに今持っているモノで十分以上の生活が送れているはずです。今あるモノで「十分」だと認識し、今あるモノを「選別」し「これ以上モノを増やさないこと」を意識するのが大切です。
「見分ける力」とは「不要なモノを増やさない力」
多くの人にとって、今の自分を取り巻く環境はモノが増えすぎている状態にあります。
そのため、増えすぎている家の中のモノを整理して「本当に必要なモノ」に厳選する必要があります。
モノを整理する過程には、これまでの自分の無駄遣いを明確にしその現実を自覚することができるというメリットがあります。

片付けを行うことで「しまい込んでいたから気づけなかったけど同じようなものたくさん持ってるなぁ」「買ったけど全然使ってないものたくさんあるなぁ」と様々な気づきを得られます。
モノを整理することは大変な作業ですが、この過程を経ることで自分にとって不要なモノを「見分ける力」を養うことができます。
そして見分ける力が身につくことで「不要なモノ」への無駄遣いをしなくなり、生活費を抑えられるようになるという好循環にもつながります。
また、新たにモノを購入する際は、そのモノが自分の大切なお金を犠牲にしてまで「本当に必要なモノ」であるかをよく考えることも重要です。
ミニマリズムでは「モノを増やしてはいけない」というルールはありませんが、「少ないモノで暮らすことで本当に大切なモノに集中できる」という本質的な目的を最大限に活かすために、モノへの執着を減らす意識を心がけましょう。

仮に新たなモノを購入すると決めた時には、モノを増やさないために今あるモノと置き換えることができるかを考えてみましょう。
1つのものを買ったら1つのものを手放すことを「1 in 1 out」とも言いますが、これを実践することでモノが溢れるのを防ぐことができます。
また、「1 in 1 out」でモノの置き換えを繰り返していくことで、①自らの生活の質をアップデートでき、②置き換える時も手放すものが良いモノであればリセールバリュー(手放す際の売値)も高くなる傾向がある為、手元により多くのお金を残すことができるようになる、という恩恵も受けられるようになります。

家の中にモノが溢れかえっている人の特徴として「重複するモノ」がその大半を占めているとも言われています。
モノを置き換えることで、モノを増やさずに生活できるだけでなく生活の質を上げることで幸せな生活を送ることができるようになるので実践してみましょう。
モノが少なくなることは、収納スペースを縮小できるだけでなく、部屋の広さを今よりも狭い物件にして家賃を抑えられる可能性にもつながります。家計の固定費やモノの維持コスト、管理の手間をなくすためにできる範囲で始めてみましょう。
お金になるモノはフリマアプリで手放す
家のモノを減らす際、売却してお金になりそうなものはフリマアプリを活用しましょう。
モノを減らす際の注意点としては、あらゆるモノをフリマアプリで手放すのではなく、「一定金額以上に換金できるモノに絞って活用する」という点です。

せっかくなら全部お金に換えられた方がいいのになんで?

フリマアプリでの取引には「時間」と「手数料」が発生してしまうからです。
フリマアプリでは自分で販売価格を設定できますが、購入された場合はその販売価格から定率の販売手数料と所定の送料が差し引かれることになります。
また、出品する際にも複数枚の写真撮影と商品紹介文を考えるための時間と労力も必要となります。そのため、手放すモノ全てをフリマアプリで処理しようとすると、モノを手放すだけで多くの時間を要するだけでなく労力も相当なものになります。

取引中に万が一トラブルが発生したらそれに対応する労力も増えてしまいます
さらに、フリマアプリで売れ残っている間は不要なモノが家に残り続けることになります。

私の場合、販売価格 - 費用 が3,000円を超えるものはフリマアプリに出品して、それ以外のものは知人に譲るか捨てるという自分なりのルールを設けてモノの整理を行ったので参考にしてみてください。
おすすめのフリマアプリは
メルカリです!
メルカリは日本最大級のフリマアプリとして国内で広く普及しています。
販売手数料は出品価格の10%とやや高めですが、他のフリマアプリと比較しても圧倒的に利用者数や閲覧数が多いので流動性が非常に高くスピーディーに取引が進められるのでモノを手放すのにおすすめのツールです。

利用者の少ないフリマアプリを使用して全然売却できずに家にモノが放置されるのは本末転倒だからね!
本来不要なモノなのでお金になればラッキーくらいの感覚で手っ取り早く断捨離を進めましょう。
まとめ:ミニマリズムを取り入れてモノを最小化し幸福を最大化しよう
今回はミニマリズムの考え方から日常生活での実践方法までを解説しました。
1.ミニマリズムの本質はモノを減らすことではなく「自分にとって必要なモノ・コト」の最大化である
2.様々な心理作用により家にモノが溢れかえり支出が膨らむ
3.足るを知り不要なモノを見分ける力を身につけよう
4.お金になる不要なモノはフリマアプリを活用して手放そう
モノを減らすことができれば支出を抑えられるだけでなく、今の自分に必要なモノやコトが明確になり、豊かな生活に向けた行動に注力できるようになります。
家中にモノが溢れかえっていて支出が抑えられないと悩んでいた人はぜひ参考にしてみてください。

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